今こそ、自分自身の免疫力を考える

 

 落ち着かない春となっています。この辺りでは、とくに身近に感じられ警戒感が強まります。

その思いは、そこにとどまらず人々の不安感となり、気分転換する場所もなく窮屈な毎日です。テレビで散々と言われているので分かっていると思われますが、発症しない為、クラスターにならない為には免疫力が大切です。当院は東洋医学の治療院です。そこで東洋医学の面から、人の免疫力を考えてみたいと思います。

 

 東洋医学も古くから流行り病に対抗してきた歴史があります。ドラマでご覧になられた方も

あるでしょうか、流行り病が出たら医療チームが結成され、すぐさま病が出た地域に派遣されます。そのチームの中には鍼灸や漢方の専門家が必ず入っていました。流行り病に鍼灸は何ができるのでしょうか。日本では、あまり知られていませんが、鍼灸は内科疾患によく効きます。とくに、西洋医学では、よく分からないものに対して、東洋医学の理論では説明できたりします。

 また古来より鍼灸は無病、長寿を目指し、予防と保健法の役割を担ってきました。

代表的なものは、「足三里」の灸。健康に過ごすには、ここに灸を絶やしてはならぬと言われ、「関元」「気海」の灸は元気を培うつぼとして有名で、今に伝わります。

体力が落ちてくる50代からは、とくに灸による健康維持が必要だと古来より言われています。

抵抗力は、東洋医学では「防衛の気」が円滑に流れていることが必要です。滞りなく、過不足なく、伸びやかに流れていなければなりません。その抵抗力となる「気」は、何から作られるかというと、自分が食べた物、飲んだ物と呼吸から取り込んだ清涼な空気です。ということは、胃腸状態が良好でないといけません。

ところが、細胞に入り込んでくるウイルスに対抗するには通常の抵抗力では勝てません。ウイルスに勝つには、冬の養生でも紹介させていただいた「腎」の力が重要となります。「腎」を強くすること!地球はウイルスと共存する世界です。「腎」を強くすることが自分を守るのです。

免疫力を上げる生活とは

「病は気から」

 大昔から言われています。古代の人々は養生の道理を知っていました。不安で精神を支配されていると胃腸の働きが落ち免疫力が落ちます。軽視はだめですが、日頃の手洗いなど気を付けながらも、不安、考えすぎ、恐れすぎないこと。これが過ぎると、胃腸だけではなく、免疫力にとって肝腎要の「腎」まで影響が及びます。笑っている方が免疫力は活性します。

「胃腸の働き」は重要です

 最近、西洋医学でも免疫力は腸で作られることがようやく分かってきました。仰向けに寝てお腹を触ってみてください。固くなっていませんか?張っていませんか?便は毎日、出ていますか?今朝の便は、どんな形でしたか?色は?匂いは?見えない腸の様子が分かるセルフチェックです。皆さん、たいがい食べ過ぎです。食べることが健康ではありません。食べ過ぎ状態が慢性的に続くと、胃や腸の動きは悪くなります。人は現代でも、飢餓に備えた体なのです。蓄えようとします。断食しろとは言いません。節度ある量をよく咀嚼することです。

「働きすぎない」ことです

 これは、自分では、どうしようもないかもしれません。頑張りすぎないとも言えます。人は、それぞれ違うものです。人が当たり前にできることでも、自分には負担がかかっていることもあります。自分の体を自分自身が理解してあげること。それだけでも違います。

ときには「自然に身を委ねてみる」

 自然は浄化作用があります。そして「気」を補えます。人の多さということもありますが流行が大都市に多いことなど、こういうことも関係があるように思います。外出自粛要請が出ている時は出かけられないので、部屋の中に自然の空気を取り入れるよう「喚起」。朝の日差しを全身に浴びる。部屋の中に、お花など飾ることでも浄化されます。月見や春の風を感じるなど、生活の中に楽しさ喜びを見つけて、心を和やかに穏やかに。

「長い息は長生き」

 これが全てです。心と体の平穏のために。呼吸が全てなのです。

下腹に意識しながら静かに息を吸い込み、数秒から10秒ほど下腹と肛門に力を込め息を止める、そして、ゆっくりと静かに息を吐いていきます、その後、1、2度ほど普通の呼吸をしてから、再び深い呼吸へとはいります。何も考えることなく、ただただ鼻から入る空気、出ていく空気だけに集中します。肺の健康というものも、とても大切なのです。                           

免疫力をあげる

先人達は、伝えます。

「日常の一切の行動が大自然の変化の法則にのっとっており、大自然の変化にいつも適応させている。日常生活を調養、精気の法で調和させ飲食は節度があり、生活は一定で過度に働き過ぎないので、形体も精神も充実している。だから、百歳の寿命をまっとうできるのである。」

養生のつぼ    

足三里 足にある有名なつぼで、胃を強くしたり、健全にしたり、体を元気にします

合谷  「足三里」と合わせると、胃腸虚弱で体に元気がない時に効き 足の「三陰交」と合わせると「気」と「血」を補います

気海  元気を培うつぼです

関元  生命力の源である「腎」を強くします。この「つぼ」は、とても大切です。

「腎」をいたわる生活術

  生命力の源である「腎」は残念ながら年齢と共に弱くなってきます。このことが老化です。

  高齢の方に病気が多くなってくることを考えてみても分かると思います。

  さて、では次第に弱くなる「腎」をいかに守っていけばいいのでしょう。それは、今までと同じ生活では弱くなる一方です。そこには努力が必要となります。

 

・夜12時から4時まで眠っていること。この時間は体が修復される大切な時間です

・塩辛いものは、できるだけ控える

・よく歩き、腰の曲げ伸ばし運動する。階段や坂道の登りは、「腎」を鍛えます。

・足裏のマッサージは、「湧泉」という「腎」のつぼを刺激します。

・足は絶対に冷やさない。足首まわりには生命に関わる重要な「つぼ」がたくさんあります

・「腎」を元気にする食材 うなぎ、えび、羊肉、鶏肉、長芋、韮、ぶどう、黒ゴマ、黒豆(黒豆茶)、黒キクラゲ、椎茸、マッシュルーム、栗、クルミ、クコの実、ブロッコリー、真鯛、ほたて貝柱

・ 腰がだるい人、下腹(臍下)がふにゃふにゃな人、疲れやすい人は要注意!鍼灸の治療が必要です。